準備から撮影まで
蝶ネクタイの形がようやく整いはじめた頃、 近所に住むフォトグラファーの学ちゃんと一緒に、都内の候補地をいくつか見て回り、池袋と世田谷の2箇所で撮影することに決めました。
池袋での撮影当日。運び込まれたたくさんの機材を、学ちゃんが手際よく組み立てていきます。 照明の位置を細かく調整しながら、LEDの光を回す。 猫の目に負担をかけたくないから、フラッシュは使いません。影の出方を抑え、色や形が素直に見える状態を丁寧に調整していきます。
あらかじめ「こんな構図で」と決めていたものもありましたが、いざカメラを向けると、見え方は変わります。準備をしている間も、足元では猫たちがスリスリと寄ってきたり、背景紙で遊んでいたりと、機材や人間の動きを気にする様子もありません。彼らにとっては、真剣な大人たちも、日常の延長線上にある「珍しいお客さん」くらいの感覚なのでしょう。
真っ白なスペースの中で、猫たちをモデルに見立てて撮影が始まりました。やんちゃな猫、ちょっと臆病な猫、遠くからこちらの様子を見つめている猫、何事にも動じない猫、性格もさまざまです。興味津々で近寄りカメラの前で立ち止まったり、そのまま座り込んだり。思いもよらない動きの中で、自然と表情や姿が現れていきます。猫たちの性格をスタッフの方に伺いながら、なるべく自然体での撮影を試みました。
最初に考えていた「正解」に無理やり寄せるのではなく、その場で見えてきた猫たちのリズムに合わせて、こちらの感覚を合わせていく。そうしていくうちに、写真の中で自然と方向が決まっていくような気持ちになりました。
この撮影での写真はこちら(インスタグラム)
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